日本政府の拠出金をもとにナイジェリアの高校教育課程に起業家精神育成のカリキュラムが導入されました
2017.10.22
ナイジェリア北部のカノにて、2017年7月24日から28日の日程でナイジェリア国政府教育委員会が開催され、ナイジェリアの高校の教育課程に生徒の起業家精神育成に焦点をあてたカリキュラムを導入することが議決されました。この新しいカリキュラム作成ならびに導入にあたっては、UNIDOが技術的なサポートを提供するとともに、日本政府からの拠出金が活用されています。
この新カリキュラムは、まずは次年度から3年間にわたって、ナイジェリア国内の9つの州における27の高校に試験導入されます。その後、この試験導入で得た教育現場からのフィードバック等をもとにカリキュラムの内容が再検討され、全国展開に移される予定です。全国展開時には、毎年ナイジェリア国内の450万人あまりの高校生がこの新カリキュラムの恩恵を受けることとなります。
ナイジェリア政府は、2020年までに世界20位以内の経済大国になるという国家開発目標のもと経済発展に注力しています。この目標達成のために、ナイジェリア国政府教育省は若年層の労働力を効果的に国内の製造業に取り込んでいくことが不可欠であると認識しており、「国の発展に直接的に寄与するような実務に寄り添う教育」の実施を重視しています。UNIDOは2012年以来、ナイジェリア国政府教育研究開発機関(NERDC)による起業家精神育成カリキュラム作成を支援してきました。UNIDOが実施してきた、高校向けの新カリキュラム作成、教員向け指導要領、さまざまなモニタリングならびに評価のためのツール、さらにはNERDCの関係者の能力強化といった多岐にわたる支援は、ナイジェリア国内産業を活性化させ、さらにはナイジェリアの国家開発目標達成に貢献することが期待されています。
この記事に関する詳細情報は以下まで。
高橋典子(案件担当) N.Takahashi@unido.org
UNIDOウィーン本部
Department of Agri-Business Development,
Rural Entrepreneurship, Job Creation and Human Security Division