UNIDO東京事務所は、2020年11月10日、「バングラデシュ・ビジネスセミナー」をオンラインにて開催しました。
安永裕幸UNIDO東京事務所長の開会挨拶に続き、ハイソン・インターナショナル社CEOのジャラルル・ハイ氏が、自らが30年近く投資促進に携わってきた経験を基に年代ごとの日本企業によるバングラデシュへの投資について紹介し、UNIDOの協力を得て引き続き日本・バングラデシュ間の経済協力を進めていきたいと語りました。
ジェトロ・ダッカ事務所長の安藤裕二氏は、バングラデシュの経済概況について、一人当たりGDPがほぼ2,000ドルであること、コロナの影響により2019/20はマイナス成長となるものの、2020/21にはバングラデシュ政府予測で8.2%、ADB予測で6.8%に回復する見込みであると述べました。また、300社を超える現地進出の日系企業は、1) 生産・調達拠点としての繊維関連、2) ODAやインフラ開発等プロジェクト関連、3) 生産拠点・内需志向の製造業、4) 内需志向のサービス・内販などが中心であるが、近年はオフショア拠点・アウトソース先としてITが注目されていると紹介しました。さらにバングラデシュでのコロナ感染者状況やコロナ禍での日系企業の動向について解説し、ダッカ日本商工会の会員企業は一時的なロックダウンを経て10月末時点ではほぼ全企業が操業再開済みであると述べました。
日本・バングラデシュ商工会議所(JBCCI)事務局長のタレク・ラフィ・ブイヤン氏は、1) 大規模インフラ・プロジェクト、2) 既製服・革製品、3) 化粧品や白物家電などの消費財、4) 医薬関連産業が現在注目されており、日本企業にとってビジネスチャンスがあると述べました。また、ICTセクターの可能性に言及し、国内に4,500社以上の企業と30万人のITプロフェッショナルが存在し、ITサービス関連の国内需要も2017年の9-11億米ドルから2025年には46-48億米ドル規模に成長する見通しであると紹介しました。締め括りにバングラデシュ人の特徴として、フレンドリーで親日的、日本製品への信頼感、英語も堪能であることを紹介し、今後さらに日本企業との事業提携が進むことに期待を寄せました。
その後、日本企業とのビジネス提携を希望するバングラデシュ企業22社がライブでセミナーに参加し、各社の代表がそれぞれの事業紹介と日本企業との提携を望む分野について発表を行いました。
*セミナーに参加したバングラデシュ企業とのオンライン商談会を11月30日まで開催中です。是非ご参加ください。
https://itpo-tokyo.unido.org/coming/9623/
*セミナー講演資料は、下記プログラムの講演タイトルからご覧いただけます。
概 要
日 時: 2020年11月10日(火) 14:00~16:00
実施方法: オンライン開催
・ウェブ会議ツールのZOOMを使用
主 催: UNIDO東京事務所
後 援: 日本貿易振興機構(ジェトロ)、日本・バングラデシュ経済委員会
公益財団法人 太平洋人材交流センター
言 語: 日英同時通訳(遠隔同時通訳プラットフォーム)
参加費: 無料
プログラム(敬称略)
14:00-14:05 開会挨拶
UNIDO東京事務所 所長 安永 裕幸
14:05-14:15 「バングラデシュ・日本間のビジネス提携推進に向けた協力」
HAISON International 社 CEO ジャラルル・ハイ
14:15-14:30 「バングラデシュの経済概況と日系企業の動向」
ジェトロダッカ事務所 所長 安藤 裕二
14:30-14:40 「バングラデシュの最新ビジネス概況」
日本・バングラデシュ商工会議所(JBCCI) 事務局長 タレク・ラフィ・ブイヤン
14:40-16:00 商談会参加のバングラデシュ企業による事業紹介(22社がライブにて参加)
16:00 閉会