UNIDO東京事務所は6月5日、「キューバ・ビジネスセミナー」を駐日キューバ大使館と開催しました。セミナーでは、キューバ商業会議所より最新のビジネス状況やビジネスチャンスをテーマにした講演があったほか、同国の青果物やコーヒーなどの輸入販売を行う日本企業も登壇しました。ハイブリッド形式で開催し、計約80人が参加しました。
冒頭、UNIDO東京事務所の足立文緒所長と駐日キューバ大使館のミゲル・アンヘル・ラミレス大使が開会の挨拶をそれぞれ述べ、日本とキューバ間のビジネス促進を表明しました。
講演では、ユニバーサル・ウィズダム株式会社の鍋島篤社長がキューバからの輸入ビジネスについて紹介。2020年からコーヒー豆、ラム酒、カカオ豆と徐々に輸入品の幅を広げ、3年間でこれらの取引量をおよそ1000kgから7000kgに増やしたことを紹介しました。一方で、同国へのビジネス参入の課題として、法人の登録と現地送金の2点を挙げました。
続いて、キューバ商工会議所のミレナ・ペレス展示会・イベント部長とロイダ・リベラ国際渉外部アジア課筆頭専門官が登壇しました。同国が民間企業を活かした経済開発に力を入れていることから、ペレス氏は「日本企業がキューバでビジネスを始める上で良い状況になっている」と述べました。新型コロナウイルスの影響で停滞していた経済が回復しつつあるといい、2023年の経済成長率は3%ほどに増加する見込みで、観光客数も前年同期比で約100万人増加していることを紹介しました。韓国からの観光客が特に多く、2023年末には韓国とキューバを結ぶ直行便の運航が始まると明かしました。
また、キューバでは近年外国企業の法人登記が簡素化されたり、手続きを担うワンストップ窓口が開設されたりするなど、日本企業がビジネスを始めやすい環境が整ってきている点にも触れ、優先分野として再生可能エネルギーや食料生産などを挙げました。リベラ氏は「日本は再生可能エネルギーの分野で進んでいるので期待したい」などと述べました。質疑応答の後、ネットワーキングで参加者たちは講演者らと活発に交流しました。
概要
日 時: 2023年6月5日(月)14:00-16:00
実施方法: ハイブリッド形式(対面およびオンライン)
会 場: AP品川アネックス 地下1階Iルーム
オンライン: Zoom 配信
主 催: UNIDO東京事務所、駐日キューバ大使館
後 援: 日本貿易振興機構(ジェトロ)、日本キューバ経済懇話会
言 語: 日本語・スペイン語 逐次通訳(日本語⇒スペイン語のみ同時通訳)
参加費: 会場参加、オンライン参加ともに無料
プログラム
13:45- 受付開始
14:00-14:05 開会挨拶
UNIDO東京事務所 足立 文緒 所長
14:05-14:15 歓迎挨拶
ミゲル・アンヘル・ラミレス 駐日キューバ大使
14:15-14:35 講演 「日本におけるキューバビジネスの事例」
ユニバーサル・ウィズダム株式会社 鍋島 篤 代表取締役社長
14:35-15:35 講演「キューバビジネス:展望と機会」
キューバ商業会議所 ミレナ・ペレス 展示会・イベント部長
ロイダ・リベラ 国際渉外部アジア課筆頭専門官
15:35-16:00 質疑応答
16:00 閉会
お問い合わせ先
UNIDO東京事務所 トシナガ、堀口
Emai: itpo.tokyo@unido.org
キューバ大使館 平谷(ヒラタニ)様
E-mail: tcomercial@ecujapon.jp
TEL: 03-5570-3182 内線2