UNIDO東京事務所は2025年6月11日、日本食品機械工業会(FOOMA)の協力のもと、開発途上国や新興国の駐日大使館関係者を招き、東京ビッグサイトで開催された世界最大級の食品製造総合展の『FOOMA JAPAN 2025』の視察ツアーを実施しました。
本ツアーは当事務所の「技術視察(駐日大使館プログラム)」の一環で、日本と海外の最新の食品製造機械の企業や技術を視察することを目的として開催しました。今回のツアーには、アフリカ、アジア、中南米、オセアニア、中東、東欧など33ヵ国の大使館から、大使8人を含む44名の外交官と大使館関係者が参加しました。
参加者らは、視察に先駆けて日本食品機械工業会会長の大川原行雄氏から 世界における日本食の人気と、日本製品の品質の高さについての説明を受けました。
「この展示会では、AIやロボットといった最先端技術を使った食品加工ソリューションを紹介しています。私たちは、これらが食品機械工業の未来だと考え始めています。例えば、調理管理のためのAI化や、目の前で食品を形成する3Dフードプリンターなど、様々な革新的な機械があります。」
続いて、UNIDO東京事務所の村上秀樹次長より、この機会に展示会のどの技術が自国に応用できるかを考え、積極的にビジネスマッチングを行うよう参加者に呼びかけました。
ブリーフィングの後、参加者は4つのグループに分かれ、それぞれ5社のブース(のべ20社)を訪問しました。。
視察においては、各社の代表者が食品機械の最新技術や安全性、食品衛生に関する法規・制度など、食品機械製造に不可欠な事項についても説明されました。
本プログラムは、途上国外交団が日本企業の技術を知るという学びの機会を提供するだけでなく、実際に本国への技術移転に繋がるマッチングの役割も果たしています。ツアー終了後は、各参加者が自由に展示ブースを訪問し、 ネットワーキングや技術移転の可能性や展望をさらに広げる機会となりました。