モザンビークの素顔───魚料理・ご先祖さま・ホンダ・・・
2015.01.22
魚好きでお年寄りを大切にする・・・どこか親近感を感じるモザンビークの人たち。知っている日本人は・・・ホンダ?
首都マプトに暮らすUNIDO東京事務所の契約アドバイザー、ドゥランさんにごく普通のモザンビークについて語ってもらいました。
───マプトの暮らしはどんな感じですか?急速な経済成長の恩恵を実感することはありますか?
マプトはモザンビークで最も活気がある都市です。全国の10地方から人々が集まっていて文化的にも多様です。人々は良い学校や仕事、ビジネスチャンスを求めて都市に引き寄せられて来ます。
経済成長に伴って都市部に人が集まっており、特にビジネスや雇用の機会を求めて外国から来る人が増えています。その一方で、現地の人は逆に他の地域に移り住む人も増えています。天然資源が見つかってものすごく景気がよくなっている地域があるからです。
───モザンビークでは日本や日本人はどんなイメージを持たれていますか?一番有名な日本人は誰ですか?
モザンビークの人たちは、数年前までは日本を他のアジアの国々と区別することはできなかったと思います。最近では明確に区別できます。特にビジネスの場や学校などでは明確に違いがわかります。しかしまだまだ日本の文化について知られていないことはあります。
安倍晋三首相は有名です。他にもサッカー選手の本田圭佑選手、中田英寿選手、アニメや漫画のキャラクターであるナルトやポケモン、忍者や侍も知られています。
ここ数年モザンビークに住む日本人の数も増えています。以前は大使館の職員やJICAの方、ボランティアの方しかいませんでした。今ではたくさんのビジネスマンや交換留学生が国内を周っているのを見かけます。日本の人たちは現地に馴染みやすく、シーフードなどを楽しんでいると思います。
───日本に住んでおられましたが、両国の文化やライフスタイルの共通点はありますか?
私は留学とパートタイムの仕事で日本に3年間いました。そうですね、共通点はあります。どちらの国もシーフードが好きですし、田舎には田畑が広がっています。年配の人や先祖に対する敬意を非常に大切にしています。
───両国の違いで印象的なものは何でしょうか?
日本人は非常にきちっとしていて(strict)、モザンビーク人は大らかだ(easy going)と思います。そこを互いに理解し合うことが最も重要だと思います。
───日本人におすすめのモザンビーク料理はありますか?
シーフードです。ココナッツミルクをかけた魚のグリルは絶対に食べて欲しいです。
───休日はどのように過ごしますか?
休みの時には外出して友人達と集まって、食事やお酒を楽しむことが多いと思います。私のお気に入りはビーチのそばの店で、一人でも行って本を読んだりすることもあります。
───日本のビジネスや製品でモザンビークで売れそうなものはありますか?
日本の製品は品質が良いので何でも受け入れられると思います。自動車や家電はすでに有名ですが、実は最近では日本式の教育研修やコンサルティング(TQMや5S)、貿易実務なども注目されているんです。
───モザンビークでのビジネスを考えている日本企業にアドバイスはありますか?
私がいつも日本企業の方に申し上げるのは現地のビジネス習慣を理解する努力をして頂きたいということです。現地企業とパートナーシップを結ぶことや、人材育成に投資することも重要です。そして、現地の法制度を理解し、法律アドバイザーを利用することが将来のトラブルを未然に防ぐことになると思います。
ナンディオ・ドゥラン氏(Mr. Nandio DURAO)
UNIDOアドバイザー(在モザンビーク)
筑波大学大学院修了(経営学修士)。企業戦略立案のほか、市場調査やマネジメント、財務アドバイス等の幅広い経験を持つ。モザンビーク工科大学でマーケティングやマネジメントの講義を行う。ポルトガル語(公用語)、英語、日本語、フランス語、スペイン語を話す。
連絡先
TEL: +258-21481449(UNIDOモザンビーク事務所)
E-mail: n.durao@unido.org